JIS Z2324-4(非破壊試験-加工穴内径面自動検査装置-第4部:渦電流式検査装置の性能試験方法)が制定されました

加工穴内径面の“きず”を非破壊で自動検査する装置の性能評価に関するJISが3方式(レーザ式・カメラ式・渦電流式)で制定され、そのうち、特に弊社として重点的に関わらせていただいた

 JIS Z2324-4(非破壊試験-加工穴内径面自動検査装置-第4部:渦電流式検査装置の性能試験方法)

について2020年11月20日に発行されました。

日本産業規格(JIS)を制定・改正しました(2020年11月分) (METI/経済産業省)

自動車や産業機械などの分野で精密部品の穴内径は、高圧などの非常に厳しい使用環境で用いられることが多いため、微細なきずであっても重大なリスクとなります。
しかしながら、細長い形状であることが大多数であるそれらの加工穴の内径におけるきず検出は難しく、各検査装置メーカーが様々な方式を提案してきましたが、それらの性能に対する客観的かつ統一的な基準は今まで存在しませんでした。

このような現状を踏まえ、シグマ株式会社様からお声がけいただいたことをきっかけに、弊社として、新市場創造型標準化制度のもとで招集されたJIS原案作成委員会に参加させていただき、検査装置ユーザーや検査装置メーカーの皆様にとってご利用のしやすいJIS原案作成に取り組んでまいりましたが、このたび、濃密な議論と多くの時間を掛けて本規格が制定・発行される運びとなりました。

ご活用方法や検査仕様の詳細に関するご相談やお問い合わせは随時受け付けておりますので、お問い合わせページよりご連絡ください。

渦流探傷では、加工穴内径に近い寸法を有するセンサ(回転プローブ)を用いるため、本JISの活用には細かいノウハウが必要になります。

ぜひ多くの方にご覧いただき、御社製品の品質保証にご活用いただきたいと考えております。
何とぞよろしくお願い致します。

日立建機様との共著論文が発行されました

日立建機様、物質・材料研究機構様、金沢大学様、パルステック工業様との共著論文が発行されました。

【表題】
Nondestructive Testing of Friction-Fatigued Carburized Martensitic Steel
【掲載誌】
MATERIALS TRANSACTIONS
【掲載URL】
https://doi.org/10.2320/matertrans.MT-M2020296
(2020年11月30日からオンラインで早期公開)

ギア歯表面において疲労状態を非破壊で検査し、ギア部品の再利用有無を判断することができます。
今までは摩耗度合いが低くても破棄してしまっていたものが、ギア部品1個ごとの最適な寿命まで使い切ることが可能となり、無駄をカットし、コスト削減に繋がる技術が開発できました。

ギア歯面に限らず、幅広く金属一般の表面における疲労状態について、非破壊で検査することが可能となっておりますので、コスト削減のみならず、循環型社会実現に向けたピースの1つとしてぜひ幅広い分野でご活用いただきたいと考えております。

詳細なご説明をご希望の場合、WEB会議などを設定可能ですので、お問い合わせページからお問い合わせください。